Sales Is Dead

もしかすると世間で一番過小評価されている職種はセールスかもしれない。

営業の仕事はいつ終わるのか

要はキャリアとしてどう歩んでいくべきかはどんな職種でもつきまとうんじゃないかと思う。

 

会社の決算期が3月であれ12月であれ、通常は会計年度の終わりに締めた数字が試合結果となる。期初に決めた目標を達成し、束の間のお祝いしたり、未達で反省したり、はたまた目標値を超え過ぎてしまって、目標設定がそもそも甘過ぎたと反省するかもしれない。善かれ悪しかれ、そこまで懸命に頑張ってきた営業パーソンにとって期末は区切りとなると思う。しかし、間髪入れずに翌年度は始まり、そして、次の目標値に向かって走り始める事になる。その翌年も、そのまた翌年も。。。これが3ー4年経過してくると思い始める。いつになったらこれが終わるのか。。

 

答えは会社が存続し、営業として売上に貢献する仕事をする限り、終わらない。

 

ただし、売り物や契約方法を変えたり、工夫によっては営業担当が同じ仕事を毎年繰り返さなくてもよくする事が出来る。

 

例えば、同じモノやサービスを提供するにしても、個別に売買契約をするのではなく、一度契約したら、毎月とか毎年に料金を徴収する加入者型にしてしまう。そうするとクロージングを繰り返す押せ押せの営業スタイルで毎日ハッスルするのではなく、もう少し長期的な視点で顧客との関係を良好なものに維持するよう営業のやり方が変わってくる。そうなると営業よりむしろカスタマーサービスとかサービスデリバリーの方が重要になるかもしれない。

 

高額な耐久消費財なんかを購入する場合、意思決定までに時間がかかる。営業パーソンから詳細かつ納得行くまでの丁寧な説明やら、契約事のアレンジをしてもらうのは一般的に有効な商談の進め方だった。しかし、最近はシェアリングが出来るようになってきた。その代名詞として乗用車は所有するより、オンデマンドで利用する方が経済的だし、一括払いやローンの負担もないから意思決定まであれこれ悩む時間も少ない。まずはお試しあれって事で進めたり、他のユーザーのレビューもあるので心強い。

 

自宅用の住居はどうだろう?賃貸は昔からあるが、これもぶっちゃけシェアエコノミーのプラットフォームを応用しちゃうのが便利じゃないかと思う。住まいのロケーションや間取り、デザインなんかは人生のさまざまなステージのよって最適なものは変わるわけだし、都度世帯数や世代、目的にうおって気軽に引っ越してするようなスタイルが今後主流派になると思う。これだけ移り変わりの早い世界で、郊外に30年ローンで一戸建てなんてそんな選択できるだろうか?

 

ビジネスモデルが変わると営業手法も変わってくるので、車であれ、不動産であれ、サーバであれ、システムであれ、何台売ったか?を競うモデルだと時代に合わなくてなるかもしれない。それこそサーバなんて随分前からホスティングがあるし。オンプレの需要などはさらに減って行くだろう。

 

そうなると、高額な耐久資産を販売する営業パーソンがお客として相手するのは最終消費者ではなくあらゆるサービスのプロバイダー側に集約されて行くはずだから、営業パーソンは市場予測から長期的なインカムゲインなどを提案出来る能力が必要になりそうだ。